寝台列車って何?
寝台列車の旅に出よう! |
夜行列車の中には、通常の座席車両を中心に構成された列車で、そのうち一部の車両が寝台車、という場合がありますが、これは寝台列車とは呼びません。列車名も「特急◯◯」などとなります。
現在運転されている寝台列車および寝台車のある夜行列車の一覧はこちらをご覧ください。
さて、ひとくちに寝台車と言っても、いろいろな種類があります。どんな寝台車があるのか、次はその種類をみてみます。
寝台車の種類
1)A寝台とB寝台
寝台車の種類
2)個室寝台
ホテル並みの設備もあるA寝台個室(北斗星4号・ロイヤル) |
ロイヤル、シングルデラックス
■2人用A寝台個室
スイート、カシオペアスイート、カシオペアデラックス、ツインデラックス、カシオペアツイン
■1人用B寝台個室
シングルツイン、シングル、ソロ
■2人用B寝台個室
ツイン、サンライズツイン、デュエット
個室寝台の種類と料金について詳しくはこちらをご覧ください。
寝台車の種類
3)開放型寝台
寝台車の基本、開放型B寝台 |
客車二段式は、二段ベッドが向かい合わせになって一区画を構成している寝台です。寝台車というと、この客車二段式を思い浮かべる方も多いでしょう。
電車三段式は、車両中央の通路を挟んで三段ベッドが向かい合わせになっています。三段ですから1段あたりの高さが非常に低く、窮屈なのは否めません。ただ、現在の定期列車で「電車三段式」なのは、急行『きたぐに』のB寝台のみ。車両の存在としては非常に貴重です。
開放寝台の種類と料金について詳しくはこちらをご覧ください。
どんな切符が必要?
特急券+B寝台券の例(使用したもの) |
お子さんと寝台列車に乗る場合、「おとな1人+こども1人」あるいは「こども2人」で1つの寝台を利用できます(「こども」には幼児または乳児を含む)。
寝台車の設備とサービス
1)寝具・アメニティ
次の6点セットは、全寝台に標準で備え付けられています。
◎枕、毛布、シーツ、浴衣、スリッパ、ハンガー
寝台にセットされた寝具類(左:北斗星B寝台、右:サンライズ瀬戸B寝台個室) |
A寝台の場合、スリッパは使い捨てのものが提供される場合もあります。なおA寝台個室では、歯ブラシや石鹸などをまとめた「アメニティセット」が提供されます。ホテルに置いてあるようなものと思えばよいでしょう。
寝台車の設備とサービス
2)食堂車
数少なくなった食堂車(北斗星・グランシャリオ) |
現在、食堂車がついている寝台列車は、『北斗星』『カシオペア』『トワイライトエクスプレス』の3列車だけです。夕食については、いずれも事前に予約が必要です。みどりの窓口などで予約券を購入します。乗車日の直前や発車後には予約できません。早目に予約しましょう。
なお、各列車の「パブタイム」(夕食終了後)と『北斗星』『カシオペア』の「モーニングタイム」(朝食)については、予約なしで誰でも利用できます。
『トワイライトエクスプレス』のモーニングタイムは、車内での予約が必要です。『トワイライトエクスプレス』の下り列車では、ランチメニューの提供もあります(予約不要)。
各食堂車の詳しい案内は下記をご覧ください。
◎北斗星食堂車「グランシャリオ」
◎カシオペア食堂車「ダイニングカー」
◎トワイライトエクスプレス食堂車「ダイナープレヤデス」
寝台車の設備とサービス
3)ロビー、サロン
流れる夜景を見ながらくつろげる(北斗星4号・ロビーカー) |
ソファに座ってくつろげる車両やスペースが設けられている列車があります。
個室ならよいですが、狭い開放型B寝台では弁当を食べるのにも困るもの。そんな時はこのスペースが重宝します。眠くなるまで読書をしたり、流れゆく車窓を眺めたり、寝台列車の夜を満喫できます。また、ビデオで映画の上映がおこなわれる列車もあります。
◎ロビーカー(北斗星3・4号)
◎ロビー(北斗星1・2号)
◎ラウンジカー(カシオペア)
◎サロンカー(トワイライトエクスプレス)
◎ミニサロン(サンライズ瀬戸・サンライズ出雲など)
寝台車の設備とサービス
4)シャワールーム
シャワールームを利用するには、車掌などから「シャワーカード」(310円)を購入します。一回あたり、6分間お湯が使用できます。シャワールームがあるのは次の列車です。
◎シャワールームのある列車
あかつき、サンライズ瀬戸、サンライズ出雲、日本海1・4号、北斗星、カシオペア、北陸、トワイライトエクスプレス
ボディーソープやシャンプーなどが備えられている列車もありますが、基本的にはないと思ったほうがよいでしょう。車内でシャワーセットを販売している列車もあります。バスタオルなどは各自で用意しましょう。
なお、一部列車にはA寝台個室利用者専用の無料シャワールームがあります。また、『北斗星』の「ロイヤル」など一部のA寝台個室には自由に使えるシャワールームが個室内にあります。
寝台車の設備とサービス
5)車内販売
ワゴンなどで車内販売をおこなう列車は次の列車です。列車ごとに実施区間と時間は限定されています(詳しくは時刻表でご確認ください)。
◎車内販売のある列車
はやぶさ、富士、サンライズ出雲(下り)、日本海1・4号、カシオペア、北斗星、あけぼの
車内販売はあっても、弁当などは売り切れになってしまうことも多いですし、眠っていると気付かないこともありますから、最低限必要な食料は乗車前に買っておくのが賢明です(消費期限に注意)。
寝台車の設備とサービス
6)自動販売機
自動販売機ではおもにソフトドリンクを販売(急行はまなす) |
寝台列車であれば、通常は設置されています。ただしアルコール類は販売していないこともあります。まれに故障中で利用できないこともあったりしますので、これも必要最小限のものだけは乗車前に買っておくことをおすすめします。
寝台車の設備とサービス
7)洗面所
最近はリニューアルされたものが多い(北斗星) |
寝台車では、各車両のデッキ部分に2つ並んで設置されているのが標準です。最近では、温度調節のできる自動水栓タイプが増えていますが、一部の列車ではレバーをひねる旧式のタイプもあります。
A寝台個室では、個室内に洗面台を備えているものがほとんどです。
寝台車の設備とサービス
8)トイレ
トイレも必ず各車両に設置されています。洗面所の反対側に、たいてい洋式と和式の両方があります。トイレットペーパーの心配はいりません。
開放型B寝台に乗ってみよう!
個室寝台は、ビジネスホテルやカプセルホテルに宿泊するのとほとんど変わりませんから、特に説明はいらないでしょう。しかし、開放型のB寝台は乗り方にちょっとコツがいります。それだけに、開放型B寝台をスマートに乗りこなしている人には、旅慣れた人が多いようです。
そこで、客車二段式の開放型B寝台を例に、はじめて寝台列車に乗る際に役立つ10のポイントを、まとめてみました。
はじめての寝台列車・10のポイント
1)上段と下段、どっちがいい?
上段も下段も一長一短がある |
一般的に、人気のあるのは下段です。空席は下段から埋まっていきます。窓口で何もリクエストしなくても、空いていれば通常は下段を売ってくれるはずです。
下段が人気なのは、やはりハシゴを上り下りしなくてもよいからでしょう。また、下段は寝ていない時にベッドに腰掛けることもできますが、上段ではそれは無理です。
客車二段式の場合、寝台の長さ(195cm)と幅(70cm)は上段も下段も同じですが、ベッド面からの高さは下段が111cm、上段が95cm。この 16cmの差は意外と大きく、上段では身動きすると頭がすぐ天井にぶつかります。ガイドの身長は170cmですが、上段で正座をして腰をのばすことはできない、といった具合です(座高にもよるかもしれませんが)。
でも、上段のほうが地面から近い分、列車の走行音は小さめです。揺れは上段のほうが若干大きいかもしれません。このように、上段も下段も一長一短があるといえるでしょう。
もちろん「乗ったら寝るだけ」と割り切ってしまえば、上段でも下段でも特に変わりはありません。
はじめての寝台列車・10のポイント
2)車両の端は避けよう
安眠のためには、車両内での位置も重要です。これは寝台列車に限ったことではないですが、車両の端(デッキに近い部分)、特に車輪の上あたりは比較的揺れ・振動・騒音が大きい場所です。ですから、この付近はなるべく避け、車両の中央部分をリクエストするとよいでしょう。
以前、空いているのになぜか一番端の寝台が割り当てられたことがあったのですが、車掌さんが「ここはうるさいですから、どうぞ真ん中あたりにお移りください」とわざわざ言ってくれたこともありましたね。
はじめての寝台列車・10のポイント
3)ベッドメイキングの方法
ベッドメイクはセルフサービス。まずシーツを敷いて(画像上)、はい完成(画像下)。 |
すぐ寝なくても、乗車したらまずベッドメイキングをしてしまいましょう。といっても、別に難しいことはありません。シーツを敷き、枕と毛布をセットするだけです。
ただ、スペースが狭く、シーツを敷く時に枕や毛布がじゃまになるので、結構コツがいります。特に上段は大変です。まず枕と毛布を片側に寄せて、半分だけシーツを敷き、枕と毛布を反対側に移動させて残り半分のシーツを整える、というようにするとやりやすいでしょう。
なおガイドの場合、頭を窓側にして寝ます。でも読書灯が通路側についているので、通路側を頭にするのが正解なのかな、という気もしますが、まあどちらでもお好きなほうでよいと思います。
はじめての寝台列車・10のポイント
4)カーテンはぴったりと閉める
カーテンをぴったりと閉めれば中は見えない |
開放型寝台の場合、唯一、カーテンだけが仕切りになります。遮光カーテンですので、閉めてしまえば中が透けて見えるようなことはまったくありません。すき間のないようにぴったりと閉めましょう。
通路側から窓側へ1枚のカーテンを閉めるタイプと、通路側と窓側からそれぞれ1枚ずつのカーテンを引き、真ん中であわせるタイプがあります。
上段では、寝台の縁とカーテンの裾にそれぞれ面ファスナーが付いており、両者をぴったり合わせると、しっかりと閉めることができます。ただ、カーテンを開ける度にビリビリと音を立てるので、静かな車内では音がちょっと気になるかもしれません。
はじめての寝台列車・10のポイント
5)はしごを使う
上段の寝台を上り下りするためのもので、窓側に付いています。はしごは収納式になっていて、取っ手を持って両側にひっぱると、はしごが現れます。上段に人がいる時は、一度はしごをセットしたらそのままにしておきます。上り下りの度に出したりしまったりするようなことはしません。
はじめての寝台列車・10のポイント
6)安全柵をセットする
転落防止用の安全柵 |
下段には転落防止用の安全柵が付いています。座る時にはじゃまになるので初めは収納されていますが、就寝時に引き出して使います。上段には、安全柵の代わりに「安全ベルト」のようなものが付いています。
なお、ガイドは寝相がよいほうではありませんが、今のところ寝台から落下したことはありません(携帯電話などの小物を落としたことはあります……)。
はじめての寝台列車・10のポイント
7)荷物置き場はどこ?
荷物置き場は廊下の上部分にある |
荷物置き場は、通路の上の部分にあります。上段寝台だと手の届くところに荷物があるのですが、下段だと荷物から離れることになりますので、貴重品には注意しましょう。
はじめての寝台列車・10のポイント
8)読書灯
寝台内の読書灯 |
寝台内には読書灯がついています。丸いスイッチを回すかボタンを押すと、蛍光灯と常夜灯が切り替えられるようになっています。蛍光灯は一瞬「故障かな?」と思うくらい点灯に時間がかかることがあります。慌てずしばらく待ちましょう。
はじめての寝台列車・10のポイント
9)通路のイスを使ってみる
ちょっと休むのに使える通路のイス |
通路には、引き出して使うイスが設置されています。眠れない時や、景色を眺めたい時などに利用するとよいでしょう。使い終わったらもちろん元に戻してください。ただでさえ狭い通路をふさぐ格好になるので、通行のじゃまにならないように座りましょう。
はじめての寝台列車・10のポイント
10)寝過ごさずに降りられるか?
寝台列車では、夜10時から朝6時くらいまでの間、停車駅があっても車内放送をしません。そのような時間帯に途中駅で降りる時は、寝過ごさないか心配ですね。
でも、たいていは車掌さんが起こしにきてくれます。車掌さんは、どの客がどこで降りるかちゃんとチェックしているのです。でも心配な時は、念のために車掌さんに起こしてくれるよう頼んでおくとよいでしょう。快く引き受けてくれるはずです。
さあいかがでしたか。寝台列車、楽しそうですよね?鉄道旅行の神髄とも言えるのが夜汽車です。その味わいは何ともいえず、一度乗ったらやみつきになってしまうのが寝台列車。ぜひみなさんも寝台列車の魅力を存分に味わってみてください。
下次一定要定到卧铺!!!
很YY能有机会坐一次《电车男》大结局时他和伊东美唤两个人坐的那种车车。
从祝磊的space 链接找到你这儿的,呵呵。
p.s. 我是水木的ylwang